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放送第9回「兄弟対決、涙の死闘!」
 
ピンクは暗闇の中、懸命に走っていた。
先程まで相手をしていた幹部の姿を見つけられなくなった事により、自身への狙撃の可能性と仲間の背後を狙われる危険性の両方が、ピンクを走らせる焦りを生み出していた。
柱の多い暗い部屋の中で、視線を捉える一点の小さな光を見つけて立ち止まる。
「やぁ、ピンク。そんなに急いでどこへ行くんだい?」
幹部は機械的な構造をした椅子のようなものにゆったりと腰掛け、くつろいでいるかのように見えた。
その様子に即座の狙撃は無いと判断し、ピンクは矢もつがえずに呆れたような表情をしてみせる。
「てっきり仲間の元へと戻ったのかと思っていたよ。今日はお守りは良いのかな?」
今まで彼はいつも、作戦を失敗した女幹部や鋼鉄怪人達を連れ帰りに現れていた。
皮肉として投げかけてみるも、幹部はまったく意に介さない様子でにっこりと笑う。
「あっちはあっちで上手くやっているさ。」
その場からゆっくりと立ち上がり、矢を持たぬ右手で、埃を落とすに腰回りを払う。
そのまま顔の前で空中の何かを払うかのように揺らめかせながらも、幹部は笑顔を崩す事は無かった。
「…とりあえず、死んでもらうよ?」
そう言い終わると共に、緑と赤の光が幹部を包んでいく。
「ちっ…出来るなら、これ以上お前とはやりたくなかったよ…兄さんっ!!」
ピンクの声に、幹部はここで初めて表情を険しくした。
「…兄と呼ぶな!!お前とは別の物になったんだ!」
ピンクの持つ、大仰な弓から矢が放たれた瞬間から、矢の周囲を冷気が包み始め、氷の刃となって相手を狙う。
幹部は先程まで座っていた場所を蹴り上る勢いで攻撃をかわし、自らのエナジーを乗せた矢を打ち返した。
打ち込んだ先へ真っ直ぐではなく、弧を描いて宙を舞う。その攻撃をピンクは躱しきれず、矢を番える右の二の腕へと受けた。
「くっ…。」
傷を負ったまま、矢を番えて弦を引こうとするものの、切り裂かれるような痛みに、思わず矢を取り落としてしまう。
「もう終わりにしようぜ…?」
対する幹部は、矢尻の先をピンクに向けた状態で、うっすらと微笑んでいた。
「ピンク…いや、最後くらいは呼んでやろうか…なぁ、弟よ。」
 
その時─
何かが崩れる音と共に、傷だらけの女幹部が二人の前に姿を現す。
「xcocox…やられたのかっ!?」
巨大化の影響も相まって、女幹部の体は至る所で傷だらけになっていた。
「すまない…油断していた」
普段であれば色気の漂う赤い紅をのせた唇は苦痛に歪み、装甲におおわれていない白い素肌は血で彩られている。
女幹部の崩れ落ちそうな体を幹部が支えた時、部屋の入口からもう一人の声がした。 「姿が見えないと思っていたら、逃げ帰っていたわけだ。」
巨大鋼鉄怪人を撃破した後、司令者の姿が無い事に気づいたブラックは、女幹部の後を追っていた。
鋼鉄怪人の爆破に巻き込まれて破壊された剣の代わりに、女幹部の赤い鎌を持って…。
「そうそう、お前が落としていった武器、オレが貰い受けてやる。」
手に馴染ませるように一振りすると、鎌はその形状を変えていく。
「装備者によって形状と攻撃タイプを変更する鎌か…なかなか使い勝手が良さそうだ。」
緑がかった乳白色の鎌に変化したそれは、新しい主人に呼応するかのように淡く輝いた。
視線を鎌からピンクの方へ移し、二の腕の怪我に気づいたブラックは、腰ベルトから一つの瓶を取り出してピンクへと放る。
「これを使え、痛みが軽減される。」
回復ポーションを飲み下し、ブラックに礼を言うと、ピンクは傷を受けた右腕の調子を見つつ、改めて幹部2人の方を睨みつけた。
「…どうやら形勢逆転のようだな?先に弱っている方から片付けようか?」
傷を受けているとはいえ、大分回復したピンクと、さほど弱っている様子の無いブラック。そして傍らの今にも意識を手放しそうな女幹部を見比べ、幹部は奥歯をきつく噛み締めた。
「ちぃっ…ひとまず撤収だ!」
女幹部を自身の肩へ担ぎ上げ、小脇から取り出した巻物型の機械を開くように一振りすると、2人の姿を黒く薄い膜が覆っていった。
ピンクの放った氷の矢がその後を追うが、矢は2人の元へ届くことなく、その背後の壁へと突き刺さった。
「結局最後まで保護者役かよっ!!!」
消え行く2人の居た場所へは、幹部の悔し紛れの捨て台詞のみが虚しく響いていた。
 
 
次週、「闇の大帝、君臨!」
ブレイブマンは、世界を守る事ができるのか…!?
 
 
この番組は、ご覧の皆様の提供で放送されています。
 
 

 
この後はっ!
機械の勇者シェル・パーン!!
「大将、さっさと命令してくんなぁ!」