<前回までのあらすじ> 
女幹部を圧倒的な力差で追い詰めるブラック。
巨大化した女幹部をものともせず叩きのめし、勝敗は明らかと思われた。
しかし、傷ついた彼女は最後の力を振り絞り、高らかに叫んだ。
「SHERYOT解禁!」
 
放送第6回「激突!巨大怪人!!」
 
 
 女幹部がシステムを起動した刹那、室内を強烈な光と轟音、地響きが襲った。
数秒の揺れの後、金属の床パネルが蓋を開けるように次々と浮き上がり、一面全てが開口部となる。
床パネルの基礎となっていた鉄骨と共に落下していったブラックは、次々と鉄骨の間を飛び回り、落下の衝撃を抑えて階下へと着地した。
 
崩壊の影響が去り、ブラックが顔を上げるとそこには、巨大な装甲の隙間から激しく蒸気を吹き出す、余りに巨大な鉄塊が佇んでいた。
その時、重低音の聞いた電子音声が辺りに響く。
「…システム、オールグリーン。巡航モードヨリ、戦闘モードシフト。個体殲滅プログラム、デイ・ブレイク起動」
鉄塊が微動し、背中に背負った城の柱程もある巨大なコンテナが開かれ、中から漆黒の刀身に黄金色に輝く光玉のはめられた剣が現れる。
「…させるかッ!」
始終を睨み付けていたブラックが地を蹴り、先程女幹部に見舞った技を、巨人の腰部に叩きつけた。
金属同士のぶつかり合う、耳をつんざく凄まじい高音と、目を焼かれるような激しい火花が散るが、技を放って着地したブラックが見上げた巨躯に、攻撃を食らった影響はかけらも見られなかった。
ブラックの攻撃を微動だにせず受け止めた巨大鋼鉄怪人は、手に構えた大剣を振り上げ、ブラックの立つ位置へ切っ先を向け振り降ろした。
自身の一撃が全く効かなかった故の動揺を振りきって攻撃をかわしたブラックの、先程まで立っていた場所は、巨大な剣に貫かれて激しく振動し、放射状に裂け目を広げる。
そしてその裂け目は摩擦の高温で赤く灼熱し、陥没した。
「フハハハハ!コノチカラノ前デハ、マルデ虫ケラダナ!」
巨大化しても変わらない、鋼鉄怪人の哄笑が響く中、ブラックが静かに呟く。
「ナメるなよ…。」
片手に下げた剣が微弱な光を発し、明滅を始めた。
「コレデ、終ワリダ!!」
電子音声の叫びと同時に、ゆっくりと巨大鋼鉄怪人の剣が振り上げられ、重力を伴って撃ち降ろされた。
「…ああ、終わりだ。何度でも言ってやる。…どんだけデカかろうと、」
俯き気味だったブラックが怪人の頭部を睨み付け、瞬間、明滅を繰り返していたその手の剣が、目映い光を放ち、元の剣の倍程もある光の剣を形成した。
大気を斬り裂く轟音と共に、ブラックに迫る刃。
「…鉄クズは、所詮、」
その刃に向かって、跳躍するブラック。
振り下ろされた大剣が切り裂く空気を耳元で感じる程の紙一重ですり抜け、巨体に肉薄する。
「鉄クズだッ!!」
振り降ろした巨剣と動き同じくして位置の下がった、人に当てはめるなら心臓部に、光の剣を叩き付ける。
ブラックの刃により斬り裂かれた鎧から、轟音と爆炎が同時に上がり…その巨体が、それ以上の炎に包み込まれ、体中で爆発を誘発した。
 
 
次週、「滅びのシステム」
ブレイブマンは、世界を守る事ができるのか…!?
 
 
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この後すぐ…!
超軟体機takometalda-
「争いを好まぬオラに、タコツボは無い」