放送第1回「ブレイブイエローの真実」
 
 
悪と正義の戦いは、佳境へ差し掛かっていた。
幾多の戦いをくぐり抜けてきたブレイブマンの目前には、悪の軍団の広大な基地が広がっている。
暗雲立ち込める基地は、全てを飲み込もうとするかのような気味の悪さがあった。
基地の周囲は地の底まで続いているかのような崖となっており、基地の中へ進むには、幅10m、長さ100m程の橋を渡るしか手は無さそうである。
「皆、覚悟は良いか?」
ブレイブレッドの問いかけに、他の4人のメンバーは決意を込めた目で静かに頷いた。
レッドの胸に熱くたぎる正義の心が、力強い第一歩を踏み出そうとしたその時…!!
 
「ヨクココマデ来タ、ブレイブマン!!」
橋の中央に、1体の青い怪人が立ちはだかっていた。
「けっ、いつもの鋼鉄怪人かよ。今更だな。」
何度も戦った相手に、ブルーが失笑を浮かべる。
が、鋼鉄怪人の後ろにはさらにもう1体が潜んでいた。
「マァ、ソウ言ワズニ、今日モ相手ヲシテモラオウジャナイカ」
その姿に、ブレイブマンの面々は驚きの声を上げた。
自分たちの仲間であるイエローと、よく似ている。
「何故オ前ハソッチニ居ルノダ。」
イエローを指し、もう1体の怪人は言い放った。
その指す先を、イエローを除く全員が驚愕の表情で振り返る。
「マァイイ、裏切ルノデアレバ、共ニ倒スダケダ。」
怪人の合図で橋が振動し、金属製の表層パネルがスライドすると、中から灰色の鋼鉄怪人が次々と出現した。
「くそっ…いつもより随分多いじゃないか…!!」
ピンクが即座に弓を構え、応戦の準備を整える。
他のメンバーも、イエローを気にしつつも各自武器を構えた。
「数ダケトハ、思ワナイ方ガ良イ。」
言葉と同時に、最初に立っていた2体の怪人が淡く光始めた。
「合体!鋼鉄怪人SHERYOT!!」
イエローとよく似た怪人の声で2体が変形し、1体の大型な怪人として姿を表した。
「サァ、誰カラ相手ニナル?」
怪人が合体するという初めての事態に、ブレイブマンは一瞬怯みを見せた。
これから悪の軍団の本拠地に挑もうというのに、今までにない数の怪人と、おそらく更に攻撃力を増しているであろう合体怪人を相手にしなければならない。
大帝を倒す力を温存したまま、この数を相手にするには至難だと考えた矢先…
「すまない、俺は、あいつらと同じなんだ。」
それまで静かに佇んでいたイエローの発言に、メンバーは再度振り替えざるを得なかった。
信じていた仲間が、実は悪の怪人と同じもの…。
これから悪に立ち向かおうと思っていた彼らを、一抹の不安がよぎったその時、
「だから、ここは俺がなんとかする!俺は、ブレイブの皆を守りたい!!」
仲間の輪を駆け抜け、強大な一撃を放つと、鋼鉄怪人の残骸による1本の道ができた。
「行け!この世界の平和のために!!」
何故、一瞬でも仲間を信じる事をためらったのか。
レッドは自身を叱咤し、残る3人を振り返った。
「信じましょう!」
すぐ後ろに控えていたホワイトが、意志の通った目で微笑み、力強くうなづいた。
「よし、俺達は先に行く!必ず後ろに続いてくれ、イエロー!」
駆け抜けていく仲間の力強い笑顔に、イエローのアイカメラが一瞬濡れたように光った。
 
 
大量のコピー怪人の前に立ちはだかり、単身仲間の道を切り開くイエローの運命は!?
イエローの切り開いた血路の先に、4人を待つものは!?
 
次週、「悪の幹部!?出現!」
ブレイブマンは、世界を守る事ができるのか…!?
 
 
 
この番組は、ご覧の皆様の提供で放送されています。
 
 
 
この後すぐ!
仮面らいふぁーブラック!
「倒すけど良い?答えを聞く気はないっ!!」